第640回長崎放送番組審議会
第640回 長崎放送番組審議会
令和5年7月21日(金)13:30~
議事次第
(1)開 会
(2)室田委員 就任挨拶
(3)社側挨拶
(4)審 議 ドキュメンタリー番組「夢とアブラ」 (令和5年5月28日放送)
(5)連絡事項
(6)閉会
議事の概要
長崎放送は、7月21日(金)に第640回の番組審議会を開いた。
冒頭、東晋社長は、ドキュメンタリー番組「夢とアブラ」が7月に行われた「2023年日本民間放送連盟賞
テレビ番組部門 九州・沖縄地区審査会」において、報道部門の最優秀賞を受賞したことを報告した。
その後、受賞番組「夢とアブラ」(5月28日放送)に関して審議した。
1968年に発覚したカネミ油症事件。幼少期に五島市で化学物質「PCB」が混入した油を摂取し、数々の症状に
見舞われた長崎県諫早市の下田順子さん。我が子2人も、自身と似た症状に苦しんでいる。原因物質である「PCB」
「ダイオキシン類」は世代を超えて受け継がれるのではないか。国による初めての次世代健康影響調査が進んでいる。
番組では、事件後初めて、テレビカメラがカネミ倉庫を取材。55年経過した今もなお続くカネミ油症の被害や、
事件の背景を伝えた。
【番組審議委員の主な意見】
■当時11歳だったカネミ倉庫の社長が55年経った今も謝罪を続け、賠償金を払い続けている。マスコミ嫌いであろう社長の
取材を実現した、取材者の熱意に感服した。
■事実を積み重ねることによって、「カネカは被害者と向き合ってほしい」と、自然と視聴者が感じられる番組になっている。
■症状の激しさを今回の放送で初めて知った。撮影を許して下さった被害者の方々の伝えてほしいという思いの強さを感じた。
■報道しないと「無い」ことにされてしまう。見る側にとっても、姿勢を問われる番組。
■カネミ油症の被害者も次世代となりつつあることを考えれば、視聴者も次世代の人々が多数いることになる。番組内で事件の
背景・経緯をもっと詳しく案内した方が良かったのではないか。
■「夢の技術」に合わせてナレーションをAIにした意図はわかるが、聴きづらかく、必要だったのかとも思う。
審議出席委員(敬称略)
中田慶子委員長 森永玲委員長代理 糸屋悦子委員
金澤昌江委員 永江圭爾委員 室田耕一委員
欠席 船橋修一委員 栗山次郎委員 髙村敬子委員(書面提出)
社側出席者
代表取締役社長 東 晋
執行役員報道メディア局長 下田 智行
報道メディア局報道制作部 古川 恵子
(事務局)業務局長 塚田恵子
以上