NBC長崎放送

2021/06/22/0:05

 第619回長崎放送番組審議会

 第619回長崎放送番組審議会

令和3年6月22日(火)11:30~
NBC第一会議室

議事次第

(1)開会
(2)社側挨拶
(3)常務挨拶
(4)審議
(5)連絡事項
(6)閉会

議事の概要

番組審議
「TBS全国ネット番組について」
「JNN九州・沖縄地区番組審議会委員長会議」(本年は文書開催)に向けて、TBSの全国ネット番組と放送全般に関して審議した。

【番組審議委員の主な意見】

■報道・情報番組について

・「ラヴィット」

朝の番組では、やはりバラエティではなくニュースを期待する。
朝から人気商品の順位付けなどを延々とやらず、夜のバラエティでやればよいのではないか。
各コーナーでお笑い芸人が細かくボケるのが楽しく、新情報を仕入れることもでき、面白くて見入ってしまった。

・「ひるおび」

取り扱う話題もタイムリーで幅広く、時間配分も適切に編成されている。
恵俊彰さんの軽妙な司会ぶりが良い。相手の発言内容がやや理解しにくい場合に分かりやすく伝えるため、合いの手を入れる視聴者への配慮に好感が持てる。

・「NEWS23」

小川彩佳アナウンサーの偏らない態度と安定感もあり、一日の締めくくりとしてニュースを見るのに適した番組。

・「新・情報7daysニュースキャスター」

1週間の主なニュースをまとめて視聴できる点、また様々なテーマで組まれる特集に興味深いものが多い点が魅力。
ビートたけしさんの意外な視点に、感心させられることも多い。

・「報道特集」

「新疆ウイグル自治区」問題が非常に見ごたえがあった。
「コロナ禍の引きこもり支援」など、毎回他ではなかなか特集しないテーマを取り上げている貴重な番組。

■バラエティについて

・「オトラクション」

面白いと思うが、プレーヤーたちの勝負の結果に対する切実度が皆無なので、誰が勝っても負けても盛り上れず、ただ笑うだけになってしまう。

・「マツコの知らない世界」

かなり狭いジャンルのオタクが出演しているが、最近はややネタ不足なのか興味の湧かないテーマが多い。

・「A-Studio+」

鶴瓶さんの人柄で番組がとても楽しく仕上がっている。ゲストの家族や友人のところへ赴き、場を和ませながら話を聞いているところを写真で見せるのも動画より味があって良い。
番組最後の鶴瓶さんの口上を、セットの裏で聞いているゲストの表情を見られるのも良い。

・「7つの海を楽しもう!世界さまぁ~リゾート」

世界各国のリゾート地の見所を、現地に詳しいスタッフが紹介していく内容で、視聴するだけで自分が実際に旅行した気分になれる番組。

・「世界遺産」

淡々と丁寧な構成で、風景が美しく、純粋に楽しめる。

・「バナナマンのせっかくグルメ」

バナナマン日村さんの人柄と食べっぷりが見ていて気持ち良い。
単なるバラエティではなく、地域の魅力を再発見する「地域おこし」のような役割も果たしている。

■ドラマについて

・「着飾る恋には理由があって」

主演の川口春奈さんの魅力を再発見できた。シェアハウスに集う人たちも、それぞれの仕事ぶりや悩みがよく描かれていた。

・「リコカツ」

職業や家庭環境も全く違う2人の結婚や離婚の話だけでなく、お互いの両親も離婚するなどストーリーに幅をもたせたことで深刻さが半減し、ユーモラスな面が強調され、視聴者層も広がったのではないか。お決まりの展開で意外性はないが、安心感が根底にあるドラマ。

・「ドラゴン桜」

日曜劇場らしい熱いドラマ。銀行員、技術者、教師など生活に身近なものをテーマにしていることや、家族みんなで視聴できる番組内容であることが魅力。
単に偏差値の低い生徒を東大に合格させる学園ドラマというわけではなく、学校を取り巻く陰謀や前作から続く人間関係など多様な設定で、受験がテーマのわりに深刻さがあまり感じられない楽しい作品だった。

■スポーツについて

・実況や解説者にもよるが、どの局もあまり大差ないのではないかと感じる
・中継などは見ずに、ニュースで結果やハイライトを見る程度。
・コロナとオリンピックの関係がどうもすっきりしない。コロナ対策の不安についての報道と、選手を励ます報道とが入り混じるので、見ていて落ち着かない。

■最近の報道姿勢について

・報道番組、情報番組、バラエティの境がなくなってきているように感じる。
・緊急事態宣言が出るたびに盛り場へ記者が行って「こんなに人がいないです」や、逆に「こんなに人が出ています」と報道するのは、逆効果のように感じる。
・TBSに限らず、何か起こると全メディアがそこに集中する。個人的、噂程度の問題を執拗に取材する姿勢は改めて欲しい。
・国や政府を批判、もしくは否定的に捉え過ぎる内容が散見されるように感じる。
・専門家でない方が、特に報道情報番組で専門外のことを専門家のように持論を展開するのはあまり感心しない。

■他系列に比べての評価

・「ラヴィット」が始まり、ニュースなし、ワイドショーなしという新たな切り口で他系列との番組とは一線を画しているが、はたしてこれで良いのか疑問に思う。
・4月期のドラマは、他系列より良かった。
・報道番組に強いというイメージがあるが、ドラマをはじめ、バラエティやスポーツなど他の分野とのバランスもよく、総じて誠実で信頼できる。

■今後放送してもらいたい番組

・あまり世間に知られていないテーマを丁寧に取材したドキュメンタリーや、「報道特集」で取り上げられるような題材を、さらに深く掘り下げて問題提起する番組。
・海外の政治、経済、文化等に関してタイムリーな諸情勢を伝える報道、情報番組。
・自然や環境問題をテーマにしたドキュメンタリー番組。
・過去のアーカイブを活かして、現代に通じる番組。

■その他

・最近、YouTubeなどSNSで発信された映像を使用しての番組が多い。テレビ局自体が「テレビではなくネットではこんな面白い動画がたくさんありますよ」と言っている様なものではないのか。
・視聴率アップのための「やらせ」が頻繁にあるのではないかと懐疑的になる。テレビは虚構の世界とはいえ、制作や報道の根本となる「良心」をもっと大切にして欲しい。
・テニスの大阪なおみ選手が、うつ病であることを表明した際に「告白」という表現を使った報道が多く、うつ病が悪いことのような先入観を与えていたように思う。他に癌や性的少数者、DVなども「告白」と表現されると、隠すべきことを公にしたようなマイナスイメージを与えかねない。無意識の差別を生むような表現には配慮して欲しい。

審議出席委員(敬称略)

中田慶子 委員長(オンライン会議)

(書面による意見提出)

中田慶子 委員長
森永玲 委員長代理
船橋修一 委員
金澤昌江 委員
糸屋悦子 委員
片岡瑠美子 委員
栗山次郎 委員
永江圭爾 委員
下田政彦 委員

社側出席者

常務取締役 藤井潤

(事務局)

業務局長兼テレビ編成部長 塚田恵子
テレビ編成部 向家望

以上

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