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村山 仁志
2018/11/04

映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」

このところ映画の紹介が続いていますが、今回は、TBS佐古忠彦さん監督のドキュメンタリー映画。
タイトルは「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」。


とても面白かったです。まるでドラマのような実話。

終戦後、アメリカの占領下に置かれ、米軍に蹂躙され続けた沖縄(琉球)に、ひとりの男が現れます。

彼、瀬長亀次郎(せなが・かめじろう)は、新聞社社長を経て「沖縄人民党」という政党立ち上げに関わります。
そして「日本への復帰」と「沖縄の基地化反対」「米軍人の婦女暴行事件反対」などを訴え……彼の演説行動はどんどん広がりを見せて、15万人規模の集会へと発展。
米軍に目をつけられ、不当な投獄を受けるも、一年半後に刑務所を出獄するときには、数千人の市民が出迎えました。これには、日本人看守たちも思わず笑顔に。亀次郎は「皆さん、私について歩かないでください(占領下の沖縄では、50人以上の集団行進は届出が必要だった)。僕が動きますから!」と言って、手を振って人垣の間を歩きました。(このシーンで泣きました……)

その後、彼は度々アメリカの猛烈な妨害を受けつつも那覇市長となり(一年で辞めさせられますが)、やがて沖縄の本土復帰を実現していきます。
何しろ「亀次郎の行動が、沖縄の本土復帰に影響を与えた」ことが、アメリカの公文書にも残っているのです。

沖縄の戦後史に、こんなスーパーヒーローがいたなんて……! 本当に驚きました。
この映画を見れば、なぜ沖縄の人々があれほど基地反対にこだわるのか、よく分かります。沖縄は、日本で唯一、「民主主義を自分たちの力で勝ち取った」地域なのですから。
逆に辺野古問題とかをテレビや新聞で見て、「また沖縄の人たちが反対してる」とか、「米軍基地のおかげで生活してる人も多いんでしょ?」とか考えてしまうひとたちは、亀次郎のことを知らないだけなのだと思います。

亀次郎は、ただ沖縄民衆の為に(あるいはその先の日本の行く末までを見つめて)活動した、真の意味での政治家でした。

私はこの映画を長崎市民会館で行われた自主上映で見たのですが(平日の昼だというのに8割の入り!)、今度、佐世保と諫早でも自主上映が行われます。
佐世保は11/5(月)アルカス佐世保(午後2時・午後7時)、諫早は11/19(月)諫早文化会館(午後2時・午後7時)です。
全国で唯一、なぜか長崎だけ映画館での公開が無かった「名作ドキュメンタリー」、ぜひご覧ください。



長崎の上映会では、来崎していた監督の佐古さんが登壇し、舞台挨拶も。
私は上映後の著書サイン会に参加して、ちゃっかり写真も撮って頂きました(ミーハー)。
素顔の佐古さんは、とても腰の低い方でした。こんな人柄だからこそ、沖縄の皆さんも佐古さんに心を開いたのでしょうね。

なお、佐古さんは「カメジロー2」に取り組むとのこと。完成が楽しみです。

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